遠賀町起業支援施設PIPIT(ピピット)
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~遠賀町で起業しよう!~ 第二回おんが町起業家アカデミー(全4回講座)(12月2日・9日開催)

2017年 12月 02日

起業を目指す人などを対象に、気軽に起業を考えるきっかけ作りとして、4人の講師をお招きし、4回シリーズの講座を開催しました。

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◆1限目(12月2日 午前 開催)◆『次代が求める起業家とは、いい会社とは、そしてその創り方』

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講師:大室悦賀氏(京都産業大学経営学部教授/京都市ソーシャルイノベーション研究所所長)

【講師 プロフィール】
1961年 東京都府中市生まれ。一橋大学大学院商学研究科博士後期課程満期退学。一般企業、行政を経て現職。専門分野はソーシャル・イノベーション、当該分野における理論研究とそれに基づいたアクションリサーチを京都市と共に行っている。著書には『サステイナブル・カンパニー入門』学芸出版社、『入門企業と社会』中央経済社、『ソーシャル・ビジネス・ケース』中央経済社、『ソーシャル・イノベーション』NTT出版などがある。

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平成27年国連総会で採択された「2030年までに達成する持続可能な開発目標(SDGs)」をどう解決していくか、世界の潮流を学びました。

講義では、イノベーションに必要なこととして、課題をある側面からだけの単純なものにせず、複雑なまま捉えて起業につなげることを注意してグループワークを行い、そして創業について考え、経営理念を創りました。

「起業とは自分の生き方を考えることです。ビジョン、哲学、そして行動基準を箇条書きにしましょう。地球の外から眺める感覚で、抽象度を上げてください。」と経営理念を創るポイントとして、次の事をあげていただきました。

一、 起業しようと思った動機は?

一、 どの様な体験から派生?

一、 譲れないポイントは?

一、 意思決定の軸になるものは?

◆2限目(12月2日 午後開催)◆『マーケティングとクラウドファンディング』

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講師:板越 ジョージ 氏( Global Labo CEO、株式会社クラウドファンディング総合研究所所長、中央大学政策文化総合研究所客員研究員、学術博士) 

【講師 プロフィール】
1968年東京生まれ。高校卒業後、バイク便でお金を稼ぎ1988年に単身渡米。バックパックを背負って貧困の街、内戦地区など世界35カ国を遊訪。7つの会社を経営し、資金調達に成功し、米NASDAQへ上場を試みるが2001年同時 多発テロの影響で倒産。多額の借金を背負った。現在は、アメリカに進出する企業や起業家へ会社設立や資金調達などのコンサルティングを行っている。元ジャニーズJr.という異色の経歴を持つ。著書に「クラウドファンディングで夢をかなえる本」「日本人のためのクラウドファンディング入門」

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クラウド=Crowd(群衆) ファンディングFunding(資金調達)とは、インターネットを通して、不特定多数からお金を集める仕組みを言います。投資商品と誤解されている方がいますが、資金集めより、マーケティングツールとしての側面が強く、構造では多くの事例を基に、マーケティングについて学ぶことができました。

また、参加者でグループワークを行い、実際クラウドファンディングをかけられるまでにほぼ完成した事案も作成できました。更に、受講がきっかけで参加者の中から、クラウドファンディングのコンサルティング業務を開始された方もいます。遠賀町からクラウドファンディングビジネスが多く輩出されることを期待されます。

◆3限目(12月9日 午前開催)◆『ビジネスに使えるスマホ活用術』

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講師:石橋 浩二 氏 BRIDGE合同会社代表 MBA(明治大学専門職大学院グローバルビジネス研究科マーケティング専攻)

【講師 プロフィール】
東京でメーカーのシステムエンジニア、外資系企業の社内エンジニアを経て、2014年地域おこし協力隊として大分県臼杵市へ移住。大林宣彦監督らと臼杵古里映画学校開催後、株式会社まちづくり臼杵の常務執行役員に就任。地域おこし協力隊時代の約1年半でスマホと位置情報を使ったイベントを述べ13回実施(Pokémon GOが流行する1年前)。子供達が作る観光マップ、地域資源を生かした着地型観光イベントなどを開催。メディア取材多数。2017年3月に任期満了に伴い地域おこし協力隊を卒業。6月にBRIDGE合同会社設立。ビジネスコンテスト大分県チャンピオン。7月から朝倉市のボランティア活動しながら、島らっきょうプロジェクトを進めている。

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スマホの位置情報を活用したイベント等の実例紹介と、ビジネスへのスマホの活用方法等をお話しいただきました。

石橋氏は平成26年に地域おこし協力隊として大分県臼杵市へ移住、スマホを活用したまちづくりイベントを多く開催されました。ポケモン GOが流行する1年前からスマホと位置情報を用いた着地型観光のイベントは、市内外から多くの参加者を集めました。また、行政から依頼されたスマホを用いた婚活イベントはあっという間に定員に達し、急遽増員したそうです。現在、故郷である朝倉市の水害により農作物が作れなくなった畑で、「島らっきょうプロジェクト」を進めています。このプロジェクトでも、スマホを使い、フェイスブックで投稿しただけで、支援者が増えたそうです。また、スマホで情報発信することで、地方TV局の取材が入り、そこから拡散し、大きなうねりとなって、朝倉の名物になりつつあります。情報発信の重要性を知ることが出来た講義でした。

◆4限目(12月9日 午後開催)◆『社長BOKIゲームで学ぶ会社経営と決算とは?』

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講師:下釜 綾子 氏(Asサポート 代表)
【講師 プロフィール】
35歳の時に自分に本当に合う仕事に出会うため職業訓練校へ。卒業後参加したトレーニングの場で突然講師を体験し、教育機関に採用される。その後、生きていく上で必要な知識であり活躍していくために学ぶべきものは「数字やお金に関わる知識だ!」と気付き、中でも会社を表現している決算書を作る技術である、簿記の世界に突入。苦手意識を持つ人が多く、非日常的な感じがする簿記・会計を「あなたの旦那さんが借金して競馬に行く前の貸借対照表」などリアルで面白いストーリーで伝え好評を博す。「苦手なものを好きになる」その最初の一歩を踏み出す応援をしていきたいと様々な取り組みを行っており、現在は「初めての人でも1時間で決算書を書ける社長BOKIゲーム」のシニアインストラクターをメインとして、簿記の普及に取り組んでいる。

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事業を行う上で切っても切り離せない「簿記・会計」について学びました。
難しいと思われる会計ですが、「社長BOKIゲーム」という経営の体験をしながら帳簿を書き、決算書を作り上げるというゲームで簡単に学ぶことができました。
ゲームの中では、仕入や販売、時に盗難などの予期しないアクシデントもありながらも、自身で考え決定しながら運営していきます。
ゲーム後は、会社の1年の活動を記録する会計の必要性と決算書の重要性、「貸借対照表・損益計算書」の基礎知識を学び、さらに採算がとれる売上などの損益分岐点などの計算をとてもわかりやすく解説していただきました。あっという間の3時間で「あんなに苦手だった会計がこんなに簡単だと思わなかった」などと嬉しい声もいただきました。