遠賀町起業支援施設PIPIT(ピピット)
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第5回起業支援セミナー 『人と人をつなぐ未来づくり~商店街活性化への挑戦と軌跡~』(1月21日開催)

2018年 01月 22日

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宮崎県日南市が実施した全国公募により333人の中から選ばれ、テナントミックスサポーターとしてシャッター街だった油津商店街の再生事業に取り組み、約4年の任期中に29の新規出店やIT起業誘致を実現した木藤亮太氏に講演していただきました。



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講師:木藤 亮太氏(株式会社油津応援団 取締役、元日南市油津商店街テナントミックスサポートマネージャー)

【講師プロフィール】

1975年 福岡県那珂川町生まれ。元テナントミックスサポートマネージャー。
宮崎県日南市が実施した全国公募により333人の中から選ばれ、2013年7月より宮崎県日南市へ移住。テナントミックスサポートマネージャーとして、"猫さえ歩かない"と言われた油津商店街の再生事業に取り組み、約4年で29件の新規出店、IT企業誘致などを実現。「2016年はばたく商店街30選(経済産業省)」を受賞。経済誌「Forbes JAPAN」では「日本のローカルイノベータ―55選」の一人に選ばれる等、各方面で注目を浴びています。2017年4月からは地元である福岡県那珂川町に戻り「事業間連携専門官」に着任。町内の様々なプロジェクトに関わり、官民産学などの壁を越えたコーディネータ的役割を担う。現在は株式会社油津応援団の取締役として国内各地の地域づくりに携わっています。


『人と人をつなぐ未来づくり』~商店街活性化への挑戦と軌跡~

宮崎県日南市油津商店街の再生の話を中心にお話しいただきました。約4年弱、住んで仕事ができることに魅力を感じ仕事ができた。当時33歳の市長といった若い世代に代わっていたという流れもあったのかもしれないがそのような環境で、29店舗の店舗や会社誘致ができた。そのプロセスもお話しいただきました。

・キーワード『覚悟』を決めればそれを応援してくれる人が現れて、うまく行く流れができた。株式会社油津応援団という会社を作ってカフェを作った。1,000万のリフォームなどの予算を銀行から借り入れた。リスクを負って街づくりを動かしていくということが、市民の方々から評価を頂けるようになり市民の方からも一口30万円の出資を約50口していただけた。

・キーワード『現象』それぞれの商売の方々といい距離を保ちながら、起業家支援型のお店作りを築き上げている。開放的な公民館的な場所を作ることで、ダンス教室やフラダンス教室、宴会などができるという交流スペースになり、商店街を自然に活性化していく空間づくりも功を奏した。市民が勝手に動いていくようになった。経済目標ということよりも町の空気感が変わることを目指してやっている。

・キーワード『活用』港の活用。クルーズ船の乗組員さんのリピートを考えた商売。『広島カープ』の活用。球場から商店街に人が来るようにマップを作ったり、油津カープ館に地元の方の家にある(カープお宝)グッズを展示したりした。また、カープのロゴを使ったパンケーキなどを販売し始めた。球場から商店街に呼び込むのに『カープ一本道』など取り組んだ。油津駅も赤く塗ろうという運動も始まった。

いまは、常に人がいる状況を作ろうということで、企業誘致を行ったりもしている。

若い人たちが離れている事情は選べる職種がないということなので、IT企業を手始めに誘致している。

・キーワード『自走』保育所がつくられ、この町に必要な機能が整い始めた。ゲストハウスも若者が作り、経営している。

かつての商店街は専門店街だったが、今の商店街は昔の商店街になかったものがある。市民みんなが応援してくれることをやっていくことが大切。

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参加者からは「とてもあつい"力"をいただきました。勉強になりました。ありがとうございました。」

「外から知らない町へ行き、人を動かしたところがすごいと思いました。」「私も古賀市で女性起業家を集め、いろいろなイベントをし、盛り上げていますが、なかなか思ったように進まずとても大変です。あきらめずに頑張ります。」

「『足元(下)に目を』つい、焦って忘れがちになっていることでした。」「自営業を昨年から始めています。町おこしにも興味はありますが、まずは自分の仕事の展開にも役立つ講義でした。」「木藤さんの実績は様々な街に風を起こすモデルだと思います。」「私のまちづくりにも参考になる事改めて学びました。」「鞍手町にも参考になる事例があり、活性化させたいと思います。」

「『あるもの活かす』この言葉に感動しました。」

皆さん、木藤さんの熱い想いに感動されていたようです。熱いセミナーでした。

木藤さんは街の再生だけでなく若者に将来のタネをまいたのかもしれません。