遠賀町起業支援施設PIPIT(ピピット)
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第13回PIPIT交流会 映画『パワー・トゥ・ザ・ピープル~グローバルからローカルへ~』上映会(4月25日開催)

2018年 04月 26日

 平成30年度初の交流会は、cafe cinémaとの共催により『パワー・トゥ・ザ・ピープル』上映会を開催しました。上映した映画は、前年度に開催した大規模セミナーの講師、関根健次氏が代表を務める「ユナイテッドピープル株式会社」配給の映画です。

第13回 PIPIT交流会のちらし.pdf

 今回上映した『パワー・トゥ・ザ・ピープル』は、10年かけてデンマークにあるサムソ島の100%クリーンエネルギー化を実現し、2008年にTIME誌の「環境ヒーロー」に選出されたソーレン・ハーマンセンの取り組みやオランダで再生可能エネルギー普及に取り組む活動家などを紹介する、ドキュメンタリー映画です。

 デンマーク・中央ユラン地域に属する人口4200人の島、サムソ島では、本土の電力会社を通さずに電力を確保するため、海上風力発電と太陽光による自家発電を取り入れているほか、農業中心の土地柄を利用してバイオマスやバイオ燃料を製造しています。その結果、余剰電力を売って利益を得ることが可能になりました。

 オランダのテセル島でもサムソ島のような取り組みが始まっています。エネルギー協同組合を設立し、再生可能エネルギーの生産に島民を参加させ電力の自給自足を目指しているのです。
 さらにオランダでは、顔の見える住民同士が自分たちで運営するグループ保険『ブラッド基金』が広がりを見せています。これは、大企業に頼らず、地域住民がお金を出し合い、困ったときに資金を融通する住民同士の信頼に基づいた保険です。
 この様に「大きな社会」から、顔の見える「小さな社会」へ、グローバルからローカルへと、新しい経済システムへ移行が始まっています。

 また、本作のナビゲーターのジェレミー・リフキン氏は第三次産業革命の提唱者。欧州委員会、メルケル独首相をはじめ、世界各国の首脳・政府高官のアドバイザーを努めているエネルギー革命のキーパーソンです。分散型の再生可能エネルギーとネットの融合で、資本主義と共産主義の良い点を取り入れた、持続可能な新たな経済システム、分散型資本主義へと移行ができると訴えています。

 お金もエネルギーも地域で循環し、人々が自らのエネルギーを活かして働く様子が描かれおり、参加者にとって、それぞれの地域での取り組みについて新たな発想やそのヒントを得る機会となりました。

<参加者の声>
「持続可能な社会への構築の入り口を学べた。」
「太陽エネルギーに興味があり参加しました。原発の無い社会を目指したい。」
「実際の導入コストやメンテナンスコストなど、具体的な数字がなかったので、それがわかるといいと思いました。」
「映画の上映後の交流会、さらに皆様と考える機会をありがとうございました。」

参加いただいた皆さま、cafe cinémaの皆さま、ありがとうございました。